男殺石鹸地獄(おとこごろしせっけんじごく) 9
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於●阿佐ヶ谷アルシェ
時●2004年2月27日(金)〜3月2日(火)
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おとこは愛嬌に逝き、おんなは義理人情で犯した・・・。
きらびやかな花街に、しゃぼんの泡が華と舞う!
近松を題材に劇団阿佐ヶ谷南南京小僧が贈る、現代風世話物演劇の太鼓判!!!
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チラシ。
泡で隠しすぎたっ。
もっと露出を!
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幕開き。
「た〜まや〜!た〜まや〜!」
とある寂れた町のコインランドリーの中から
修理屋(右/飯野邦彦)が顔を出す。体も出す。
「洗濯機のこどもが生まれたっ!」
そのコインランドリーの経営者の娘・美紅
(左/ヨネクラカオリ)
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コインランドリーの裏には銭湯・松ノ湯。
そこにたむろう甲斐性のなさそうな男三人。
床屋の与兵(中央/中山恒輔)と
八百屋の善次(左/増田修一)
酒屋の五郎(右/宇原智茂)
「協力するもしないも、その女の話次第だよ」
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その女ってのは、
松ノ湯の経営者・あけみ(勝目知里)
「松ノ湯って名の銭湯が、東京の下町に、
文字通り湯水の如く残っているのはね、
そこに花街があった名残りなんですって。」
あけみもスプリングセール中です。
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あけみに惚れられたと舞い上がる与兵は
兄の徳(左/久保田勇一)を巻き込み
なんとか妻と別れて、
あけみと一緒になろうと画策する。
と、なぜかそこにいるさすらいのうどん屋・
マンモス西(中央/草野イニ)。
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しかしあけみには情夫がいるのでした。
左/墨田(大矢薫)
「シャボン玉は、はじける寸前の緊張感が、
もっとも輝きを増すの。色とりどりにね。」
「俺とは緊張しているかい?」
「ばくばくよぅ!」
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プラプラしている夫の代りに店を切盛りする
しっかり者の妻・吉江(田中智保)
面と向かって「別れてくれ」とは、
・・・・・やはり言えない。
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与兵に言いくるめられた徳は
小菊(左/伊藤昌子)を呼出す。
「俺は小菊ちゃんのこと好きなんだけど、
与兵のおかみさんと結婚するんだ!」
「嫌いなら嫌いって、
判りやすく言いなさいよ!」
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「朝も昼も夜も、お前がすっと肩を出せば、
黙って揉んで揉んで揉みしだいてやるさ。」
「そんなに揉まれたら揉み返しがきついわ。」
「揉み返しがきつかったら、
揉み返しを揉み返してやる。
それでまた揉み返しがくれば、
揉み返しを揉み返した揉み返しを、
揉み揉み返して、その揉み揉み返しさえも、
揉み揉み返して、
揉んでいるのか、揉み返されているのか、
判らないくらい揉んでやるよ!」
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与兵らに乗せられた徳は今度は吉江に。
「僕、結婚するんだ。」
「あらあら、おめでとう。」
「どういたしまして。」
「で、相手はどなたなのかしら?」
「吉江!」
「だから、誰?」
「だから、吉江・・・さん・・・?」
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そこへ泥酔いして乱入する小菊。
「お前だけは、許せない!」
「え?」
いかりの矛先は吉江に。
「よくも俺の徳を!」
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「あんちゃん!てめえ、よくも俺の女房を!
・・・あれ?」
ホントは吉江と徳の濡れ場を押さえて、
二人の仲を認め
潔く身を引いたふりして
離婚するはずだったのだけど。
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「お小遣いあげるから、
それで何か美味しいものでも食べておいで。
お母さん、今詰まっているみたいだから。」
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計画は吉江にもばれて・・・。
「奴がその手で来るなら、意固地になってやる。
私、別れないわ。別れてやるもんか。」
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家にも帰れず、あけみにもつれなくされて
ふんだりけったりの与兵。
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吉江が仕返しに、
マンモス西と出来たふりをするという作戦を
与兵に伝えに来た五郎だったのだが、
「吉江と西が出来た」ってとこしか
伝わらなかった。
ますます帰れない与兵。
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「張りつめたものに触るようじゃだめなのよ。
もっと、泳がしといてほしいの。
守るんなら、そっと泳がしてくれていないと、
破裂しちゃうのよ。」
「泳がしてやるさ。」
「やるよって態度が、
干渉しすぎだって言ってるじゃない!」
「勝手にしろ!!!」
あけみと墨田の関係もぎくしゃくしてきた。
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「うどんだろうがそばだろうが、
自分が食べたいと思ったんなら、
最後まで食べなきゃならないのよ。
その上で、食べた上で、まずいとか、
看板に偽りありとか文句を言えばいいのよ。
でないとまずいままでしょう?」
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大事なモノを失って、
今更引き返せない者同志。
「戻れないなら、戻らないで行こうか。」
「色々勉強した二人だもん、
同じ過ちを繰り返すはずないもの。」
「全くだよ。絶対幸せにしてやるからな!」
「して、して!幸せにして!」
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芝居じゃなくって
本当に吉江に惚れていたマンモス西。
しかし吉江の与兵への愛の深さに気付き、
再びさすらいの旅へ。
「今日のうどんは、
七味が目にしみるかもしれませんね。」
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「小菊ちゃん、誤解なんだよ〜。」
「もう誰も信じない、誰も愛せない。」
「一緒に新婚さんいらっしゃい出たいんだよぅ。」
「わ〜、嬉しい。なんて言うと思ったか、
この野郎。誤解に見合うだけのものを、
言葉を頂きたいわ!」
「どういうこと?」
「考えなさいよ、自分で!」
喧嘩してたって
好きな人と一緒にいられるのは
幸せな事かもしれない。
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一晩明けて、
やっぱり家に帰ろうとする与兵。
「あんた、昨日の事忘れたの?」
「忘れちゃいないさ。また来るよ。」
「また?ずっと一緒にいるって言ったのよ。」
「うんうん、言った言った。
だからちょっと待ってて。
一度、家帰ってくるから。
そしたらまた伺うよ。」
「一緒にお墓に入るって言ったじゃない!」
次第に激しくなる口論はやがて・・・。
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「やめてー!!」
そこへ墨田が現れ与兵の背中に鋏を突き立てる。
息絶える与兵。
家では吉江がずっと帰りを待っている。
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「あんた〜、帰ってきてくれたんだぁ。」
「どうにも行き場所がなくて、」
「行く場所がないなら、
ずっといなよ。ここに。」
「ずっと?」
「うん、ずっと、」
「ずっとだね。」
「ずっとよ。」
そして二人で与兵を浴槽の排水管に詰め込む。
「ふふふ、初めての共同作業だ。」
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「やったぞ、
ついに詰まりの原因を突き止めたぞ!」
「早くおうちに帰りたいなぁ〜」
と、出てきたのは赤く染まった布切れ。
「なんじゃこりゃ?」
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そして腕が・・・・。
「・・・・!?」
「早くおうちに帰りたいなぁ〜」
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写真/浅香真吾
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出演●
| 与兵(吉江の旦那・髪結いの亭主)・・・・・・・・ |
中山恒輔 |
| 吉江(与兵のかみさん・床屋を切り盛り)・・・・・ |
田中智保 |
| 徳(与兵の兄貴・小菊に岡惚れ)・・・・・・・・・ |
久保田勇一(かわずおとし)
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| 善次(与兵の親友・八百屋さん・威勢だけがいい)・ |
増田修一 |
| 五郎(与兵の親友・酒屋さん・計算が好き)・・・・ |
宇原智茂(Orange PunPKing) |
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| 小菊(徳の想い人・結婚生活に憧れる)・・・・・・ |
伊藤昌子 |
| 西(さすらいのうどん屋・返事がいい)・・・・・・ |
草野イニ(ロリータ男爵) |
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| あけみ(街娼・銭湯に住み込んでいる)・・・・・・ |
勝目知里 |
| 墨田(あけみの情夫)・・・・・・・・・・・・・・ |
大矢薫 |
| 美紅(あけみのこども・生意気盛り)・・・・・・・ |
ヨネクラカオリ |
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| 修理屋(排水溝の詰まりを直すのが仕事)・・・・・ |
飯野邦彦 |
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作・演出●飯野邦彦
美術●ヨネクラカオリ
舞台監督●坂野早織
照明●jimmy・藤崎真義
音響効果●もりちえ(75W)
衣裳●劇団阿佐ヶ谷南南京おはりこ小僧
装置●劇団阿佐ヶ谷南南京おつかい小僧
制作●田中智保
制作協力●藤野和美(オフィス・REN)
記録●浅香真吾・赤川裕一
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